腰痛と足の痺れの症状に悩まれていたAさんについてご紹介します。
腰痛の原因は、偏平足と、お尻の筋肉が固くなっていた事でした。
Aさんの状況や特徴
|
「腰痛」は、痛みがある場所が、原因でないこともあります。
偏平足と腰の両方を治療することにより、Aさんの痛みも軽減されました。
どんな悩みがあったのか?
Aさんは、腰痛と右足の痺れの症状に悩まれていました。
また、過去に2回心筋梗塞を発症され、ドクターから「運動をしてください」と言われていましたが、痺れにより、趣味のゴルフや歩くことにも支障をきたしていました。
当院に来られるまでには、10箇所の病院や治療院を回られていましたが、改善せず途方にくれていたそうです。
そんな時、奥様が当院のチラシをみて「最後にここにかけてみよう」という思いで来られました。
何が原因だったのか?
原因は右足が扁平足の傾向がありました。
すると、足本来の機能を生かしきれず、脚やお尻の筋肉が頑張って働き過ぎてしまいます。
その結果、お尻の筋肉が硬くなり、神経を圧迫していました。
お尻の神経を圧迫してしまうと、足に痺れがおきてしまうのです。
詳しい内容は動画でご紹介します↓↓↓
治療法をご紹介
Aさんのように痛みが複数ある場合は、根本的な治療が必要になります。
痛みは腰、痺れは右足にありましたが、他の場所にも着目して治療を行いました。
腰通の治療
まず、背骨、股関節、足首を中心にしました。
腰に痛みがある場合でも、直接、腰が原因でないこともあります。
①背骨の関節の柔軟性を出す
背骨の関節が硬くなっていたので、柔軟性を出す施術を行いました。
関節が固い状態だと、周囲の筋肉が十分に力を発揮できず、関節は不安定な状態になります。
②股関節の柔軟性を上げる
股関節にも固さがあり、効率よく使えていませんでした。
ストレッチで柔軟性を出した後に、正しい動かし方の練習を行いました。
股関節の動きが悪いと、腰で補おうとし、腰痛を引き起こすこともあります。
③足首のコントロール性を上げる
腰痛に対して、足首にも施術を行うこともあります。
足首の動きを自分でコントロールできるよう、協調性を上げるトレーニングを実施しました。
捻挫を過去にした方、足首の関節が柔らかすぎる方は、自分でもうまくコントロールすることができますせん。
これが、股関節周囲の筋肉を過剰に固くする要因にもなるのです。
右足の痺れの治療
まず、痺れを誘発しているお尻の筋肉を緩めるようにしました。
具体的な治療法
- 股関節や脚の柔軟性を上げる
- 足部の機能が向上するよう協調的な運動
- 脳の学習
- セルフストレッチの指導(お尻、太もも裏、体幹)
股関節の柔軟性が上がると、周囲を取り囲む筋肉は本来の柔らかさを取り戻します。
さらに、足が使えるようになると、またお尻の筋肉が固くならないので、痺れの再発防止にもなります。
脳の学習とは?
体に効率の良い動きを覚えさせるということです。
腰痛がある時の動きは、体にとっても効率が悪いです。
「効率の悪い動き」の積み重ねは、さらに症状を悪化させてしまいます。
そのため、非効率的な動きを1度リセットする必要があります。
正しい動きを体で覚えるようトレーニングをすることで、脳がその動きを学習し、習慣的に効率の良い動きが出来るようになります。
セルフストレッチ
Aさんには、治療効果を高めるために、自宅でできるストレッチもしていただきました。
体幹、お尻の筋肉、太もも裏からふくらはぎの筋肉、以上3つのストレッチにより体の柔軟性の向上が期待できます。
Ⅰ.体幹の動きを出す体操
①四つ這いになり、片方の手を首の後ろに置く
②肘を天井に向けるように体を捻る(背骨を軸にして体を回旋させる)
背骨が直接動くような感覚はありませんが、これで背骨の1つ1つが動きます。
Ⅱ.お尻の筋肉を伸ばすストレッチ
【方法】
①片足をあぐらをかくようにします。
②体は真っすぐにしたまま、股関節から曲げるようにします。
この時に曲げた足側のお尻が伸びた感じがあればOKです!
Ⅲ.足の裏を伸ばすストレッチ
①壁に手をつく
②お尻を突き出すようにして股関節から曲げる
太もも裏からふくらはぎの伸びた感覚があるとOKです。
治療期間は?
治療期間は、8週間の、週に2回、計12回通っていただきました。
前半の1ヶ月は週2回、後半の1ヶ月は週1回に間隔を徐々に伸ばしていきました。
治療後
治療後には、「痺れが治りつつある」と実感され、私自身も嬉しくなりました。
「腰痛と右足の痺れで運動ができない」と悩まれていたAさんでしたが、以前より痺れが改善され、運動へも前向きになられています。